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ティーマネジメント株式会社 Tmanagement
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生産管理システムとFileMaker

  • ほうがん
  • 5 日前
  • 読了時間: 6分

はじめに

 システム開発担当のほうがんです。今回は製造業における生産管理システムの導入効果について説明をさせていただきたいと思います。

 システム畑の私が生産管理に関して書くのもおこがましいかもしれませんが、材料工学、化学工学、機械工学等の知識は一通り持ち合わせておりますので、お付き合いいただけますと幸いです。




製造業における生産管理の重要性

 例えば、自動車メーカーが自動車を作るとします。自動車には、たくさんの部品があり、フレームやボディを構成する鋼材、エンジン、各種電子部品、タイヤ、サスペンション、シート、ハンドル、等々、数千、数万のパーツを組み合わせて全部が完成し、はじめて出荷する事ができます。このうち、ネジ1個が足りなくとも、部品の組立順番が狂っていても車として完成せず、売り上げにつなげることができません。

 在庫という面では、エンジンや、シートだけがたくさん入荷しても、車は完成せず、保管容積を取るだけで、生産効率は悪くなり、コストアップに繋がります。また、生産するための部品在庫や人員を余剰に抱える事もコストアップに繋がり、市場競争力と本来得られた利益を失ってしまいます。

 これらの製造に関する事を効率よく、無駄を排除してコストダウンし、利益を確保し、市場での商品の競争力を持たせるために利用するものが生産管理という考え方になります。その中でも有名な「トヨタカンバン方式」について紹介いたします。



トヨタカンバン方式

 必要なものを、必要な時に、必要なだけ作り、それを集めて組立てる事ができれば、在庫は最小化され、生産効率は上がり、様々な無駄を排除する事ができます。この「ジャストインタイム」を実現するための手法として、トヨタ生産方式の中核をなしている生産管理システムが「トヨタカンバン方式」です。

 トヨタカンバン方式の由来は「カンバン」と呼ばれる情報カードを用いて、生産指示や部品の払い出しを行います。

 各部品の生産にも全体の組立にも必ず順序があり、それを無視して行うことはできません。同じく車で例えますが、フレームしかない段階ではボディ塗装はできませんし、フレームが無ければ、内装を組み付けることもできません。

 「カンバン」情報カードは、この生産順番を明確にするために利用されます。


 「カンバン」には2種類あり、

 ・引き取りカンバン:後工程から前工程へ部品の引き取りを指示するカンバン

 ・仕掛けカンバン:前工程で部品の生産を指示するカンバン

 この「カンバン」情報カードをパーツと共に作成工程に渡していく事で適切な生産工程の制御が行えます。


 これにより、在庫削減、過剰在庫を防ぎ、在庫コストを抑える事ができます。また、生産現場に置いては必要なものを必要なだけ作成する事で作業効率が上がり、これを繰り返すことで更なる工程の改善が進み、生産時間の短縮とコストダウン、生産品質の向上が可能となります。




製造業の生産管理

 生産には、以下の二つがあり、

1,需要を予測して製造する計画生産(例えば、季節に合わせた暖房器具)

2,注文を受けての受注生産

 これに基づいて「生産計画」が立てられ、納期、生産時期に応じた材料部材等の手配、人員配置が行われ生産を進めることになります。


 この生産計画の中で重要になるのが、主に以下の5つです。

1,工程管理

2,各工程の進捗管理、作業指示、実績管理

3,在庫管理

  原材料、製品や生産に必要な部材の在庫管理

4,品質管理

  製品の品質データ測定、トレーサビリティによる不良発生原因の特定

5,原価管理

  製造原価把握

6,調達管理

  原料、材料、部品等調達、外部サプライヤー依頼管理


 この部分を脳内管理、メモ、Excelで行われている製造業の方、うちはそんな大規模な事はやってないからシステムなんて必要ないと思っておられる方も多いと思います。少なくとも複数人が携わる製造現場において、この部分をシステム化する事で業務は劇的に改善されます。

 一度システム化するとその前に行っていた脳内管理、メモ、Excel管理には戻そうとは思わなくなります。




生産管理システム パッケージ クラウドサービス

 生産管理システムなら市販パッケージもあるし、クラウドサービスもあるし、それで良いのではと思われるかもしれませんが、パッケージやクラウドサービスは様々な業種に対応可能なように汎用性を持たせる形で作成されています。

 実際にパッケージやクラウドサービスを使っていただくと分かると思いますが、単純にこのパッケージの中のこの機能群があれば、他の機能はいらないのに、逆にこの機能が足りないと思ったところで、更にお金を出してベンダーにカスタマイズしていただくかしないと自社の生産現場にあったシステムにはなりません。

 パッケージを導入してみたものの、思ったような効果を感じられず、あまり使われなくなってフェードアウトしてしまい、生産管理システムってこんなものかと失望されている方もあるかもしれません。

 多種多様の製造現場があり、パッケージでは自社用のシステムは完全には構築できないと思った方が良いと思います。やはりその製造現場に合った専用の生産管理システムが必要です。




ローコードツール FileMakerと生産管理システム

 さて、ここからがFileMakerの登場となります。「生産管理システム」のキーでこのページにたどり着かれた人用にFileMakerって何という方がいらっしゃる前提での話ですので、そんな事分かっているよって方は先にお進みください。

 ローコードツールとしてはkintoneなどが有名です。ローコードツールとは、複雑な機能が既に部品化されていて、その部品を組み合わせることでカスタムシステムを作成できるというものになります。このため、C言語などを使用してプログラムを一から書いて作成するシステム開発よりも、短時日、低コストでカスタムシステムを作成する事ができます。

 FileMakerはAppleの子会社であるClarisが提供しているローコードでカスタムシステムを開発するためのアプリケーションです。

 もちろん、kintoneでも「生産管理システム」は作成可能ですが、それよりも高度にカスタマイズしたシステムが作成できるのがFileMakerだと私は思っています。特にFileMakerで作成した生産管理システムの生産現場において重要な役割を果たすのがApple製のiPad、iPhone端末になります。

先に記載したようにClarisはAppleの子会社という事でFileMakerはこのiPadなどのiOS端末をフル活用することができます。

 生産現場にiPadを導入する事で、生産管理側からの生産指示、現場の進捗報告、原料部材の入荷、不良品報告、在庫管理など、様々な事をリアルタイムに指示、把握する事が可能になります。「カンバン方式」でよく利用されているQRコードの読込などもiPadから可能です。




さいごに

 製造現場にジャスフィットするカスタマイズされた「生産管理システム」は確実に仕事の流れを変え、作業時間を短縮し、無駄の排除によるコストダウンで、利益率の向上をもたらします。特にシステムにiPadを加えた運用は生産現場、在庫管理等に利便性、リアルタイム性をもたらす事ができ、更なる効率化が可能です。

 もちろん、他の業種であっても、ジャストフィットするカスタムシステムを構築できるのがFileMakerであり、我々FileMakerベンダーです。自社システムをご検討の際は弊社にご相談いただけますと幸いです。

 

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